swing for the fences 1発狙う
We will swing for the fences with this business deal.
我々はこの取引で1発狙います
First pitch, full swing. That’s it! (初球をフルスイング。それだけ!)――打者としての大谷選手が見事に英語でこう答えていた。去年の大リーグ・オールスター戦開始直前のインタビュー。
これをほんの少し脚色したものがswing for the fencesだ。直訳で「(外野)フェンス目掛けて振る」。イチかバチか、ホームランを狙ってフルスイングすることで、一般用語としてなら「1発狙う」「勝負に出る」などを意味する慣用句になる。会話では出番の多い決まり文句だから覚えておくと重宝する。
A: Skip, I’m going to swing for the fences.
B: No, don’t. Play it safe.
A: 監督、1発狙ってきます
B: いや、やめとけ。カタくいけ
おまけ
1発狙いとは逆に、コツコツ当てにいくバッターのことをアメリカではslash-type hitterと呼ぶ。その名人だったのがタイ・カッブ。ベーブ・ルースと同じ時期に大リーグで活躍した、泣く子も黙る超名選手。打率4割を超えた年が3度もある。
ただホームランの数は少ないから、ルース・ファンはとかくそのことをあげつらう。それが面白くないカッブは、ある日「あんなもの、その気になればいつでも打てるさ」とタンカをきった。
そして、これがこの人のスゴいところだが、その日の試合で本当にホームランを3本打ってみせた。更にスゴいのは、翌日の試合でもまた2本。分かりゃいいんだと言わんばかりに、カッブは次の日からまたコツコツ当てにいく元のバッティングに戻ったという。
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